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MINX取締役が語るHydraid。驚きの最新ヘアケア技術とは?

歳嶋建国(MINX取締役 / ディレクター)×北原成憲(マクアケ 専門性執行役員 / R&Dプロデューサー)

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トップサロンのスタイリストや経営者などをゲストに招き、理美容業界のトレンドや未来を発信していく応募制の限定サロン「アイシンプレゼンツTOP SALON’S TALK」。2021年7月に行われた初回のゲストは、創業37年の大人気サロン「MINX」で取締役 / ディレクターを務める歳嶋建国氏。MINXが目指す美容室の新たな在り方と、自動車テクノロジーを搭載した注目の最新ヘアケア機器「Hydraid(ハイドレイド)」についてトークを行った。
取材・文:株式会社雪か企画 写真:株式会社ヒゲ企画 編集:株式会社CINRA、株式会社雪か企画

美容室に行った日にきれいなのは当たり前。自分でセットして、1か月後に褒められてこそ感動する

北原:数々の受賞歴やメディア実績を重ねてこられた歳嶋さんですが、美容業界は何年目になりますか?

歳嶋:早いもので20年が経ちました。今年から取締役も務めていますが、月に約20日間、朝の掃除から夜のクローズ作業まで、サロンワークをフルで行っています。取締役としては、人事、社員教育や生産性の向上、また、新しい商品の選定、新サービスのメニュー化なども幅広く担当しています。

ゲストのMINX取締役 / ディレクター 歳嶋建国氏。『KAMI CHARISMA(カミカリスマ)東京』で、2020・2021の2年連続一つ星を受賞するなど受賞歴も多数

北原:プレイヤーであると同時に、経営、マネジメントする側でもあり、次世代の人材育成にも目を向けられていると。MINXさんの経営理念やビジョンについて教えてください。

歳嶋:MINXは今年で創業37年になりますが、創業当初から変わることなく、「お客さまの文化になる」という経営理念を掲げています。「あなたがいないと困る」「あなたに髪を切ってもらいたい」——美容師が、お客さまにそう言ってもらえるサロンを目指してきました。

だからこそ、MINXは永久雇用を基本にしており、人材育成にも力を入れています。長年ひとりのお客さまに寄り添うためには、技術力も提案力もつねに成長していかなければなりません。また、さまざまなヘアスタイルに対応できる幅広い技術を、高いレベルで備えておく必要があります。

北原:私も先日MINXさんでカットしてもらいましたが、家に帰って自分でスタイリングしてもかっこよくまとまるのが印象的でした。サロンできれいにセットしてもらっても、自宅でそれを再現できないことが多かっただけに、驚きましたね。

トークのモデレーターを務めたマクアケ 専門性執行役員 / R&Dプロデューサー 北原成憲氏。Hydraid事業のクリエイティブディレクターとして携わる

歳嶋:スタッフには、「美容室に来たその日に似合っているのは当たり前。家に帰って自分でスタイリングしてうまくいったときこそ、お客さまはうれしい」と教えています。周りの人に「かわいいね」と褒められるとさらにうれしくて、1か月後に褒められたら、それはうれしさを越えて感動になる。MINXは業界のなかでもトレーニングが厳しいといわれていますが、そのくらいのレベルで再現性を高めるように日々教育しています。

美容師には「新規のお客さまを呼ぶ力」と「定着させる力」の2つが必要

北原:近年の施術法のトレンドや、お客さんのニーズの変化などで、何かお気づきの点はありますか?

歳嶋:ここ数年でトレンドになっていることのひとつに、「髪質改善」があると思います。技術や薬剤の進化はもちろん、髪質改善に特化した美容師が出てきたことなどが要因ではないでしょうか。Instagramをはじめ、SNSで情報が広まった側面も大きいのではないかと思います。

北原:薬剤の進化、美容師の専門性、SNSの発展。このあたりはMINXさんでも注目されているキーワードなのでしょうか?

歳嶋:そうですね。美容師には「新規のお客さまを呼ぶ力」と「一度来てくださったお客さまを定着させる力」の2つの力が必要だと考えていて、薬剤の進化やSNSの発展は「お客さまを呼ぶ力」と切っても切り離せない関係にあると思います。

「定着させる力」については、やはり技術のレッスンが大切ですね。いつまでも学び続ける。そういう姿勢を持っていないと時代に取り残されてしまい、お客さまも離れていってしまいますから。

美容師が求めていた髪質に。注目のテクノロジーHydraidとは?

北原:Hydraidは、目に見えないほど小さな水「微細水」を髪の内部に浸透させ、カラーやトリートメント効果を促進させられる最新テクノロジーですが、MINX青山店さんではすでにHydraidを導入されているとうかがいました。まずは、Hydraidに興味を持ったきっかけを教えてください。

歳嶋:「アイシン」というメーカー名を聞いて興味を持ちました。自動車部品メーカーという異業種から、しかも上場企業が参入してくると聞いて、「何をするんだろう?」「何をつくったんだろう?」とワクワクしたのが最初のきっかけです。

ただ、「水」を使うと聞いて、「大丈夫かな?」と不安を感じたのも正直なところです。これまでさまざまな「水の効果」をうたった製品を試してきましたが、効果がわかりづらいというイメージがあって、「本当に効果があるのか?」と少し構えてしまったんです。

北原:初めは少し懐疑的な印象を持たれていたと。それが結果的に導入に至るわけですが、何か印象が変わったタイミングがあったのでしょうか?

歳嶋:大きなきっかけは、半頭検証を行ったことです。カラーの薬剤浸透時間に、頭の半分は従来どおりラップをかぶせ、もう半分はHydraidを当てました。すると、髪の質感が明らかに違ったんです。これは髪に何かが起きている、そう確信した瞬間でした。

Hydraidの施術を受けたお客さまの口からよく聞くのは、「軽い」「つるつる」といったワード。確かにHydraidを当てると、傷んだ髪特有の「ザラザラ感」がなくなり、つるつるとした素髪(すがみ)のような質感になります。

北原:「軽い」「つるつる」しているといった質感は、美容師さんから見てどういった良さがあるのでしょうか?

歳嶋:質感に変化をもたらすものといえば従来はトリートメントがありました。ただ、トリートメントは基本的には脂質やタンパク質を髪のなかに入れるものなので、しっとりする半面、髪が重くなるというジレンマもあるんです。たとえば手櫛でサラッと動くようにレイヤーを入れたのに、あまり動いてくれなかったり。 でもHydraidを当てると、カットでつくったかたちがそのまま活きるような質感になる。「あ、美容師ってこういう質感を求めているし、これならさまざまなデザインを提案できるな」と思いました。そして、そうした「理想の髪質」のポイントになるのは、「髪に含まれる水分量」なんだなとあらためて実感しました。

トリートメントやカラーの持ちもよくなるので、自信を持ってお客さまに薦められる

北原:今回、歳嶋さんが実際にHydraidを使って施術された体験者の方にスタジオにお越しいただいたのですが、本当につるつるで驚きました。もともとロングで毛先がパサつきやすかったり、ブラシをしても引っかかってしまったりといった悩みを持っていたそうですが、実際にカウンセリングしたときの印象はいかがでしたか?

体験時に撮影した写真
左が来店時(施術を何もしていない状態)右がトリートメントの浸透時間にHydraidを約15分当てて仕上げたあと。広がりが収まり、ツヤが出ている

歳嶋:ロング特有のダメージがあるうえ、髪の毛が太めなので、傷んでくると広がってきてしまうのですが、かといって、梳いて髪の量を減らしてしまうとバサバサした印象になってしまう。ひとことでいえば「美容師泣かせ」の髪質で、スタイリングが難しい印象を持ちました。

こうした髪質の方の場合、油分多めのコーティングで抑え込むのが定石であり、それもひとつの正解ではあります。しかし今回は油分系の薬剤は一切使わずに、アミノ酸を入れ、素髪のような質感に仕上げて広がりを抑え、ツヤを出すという提案をさせていただきました。

北原:MINX青山店さんでは「カラー+Hydraid」「トリートメント+Hydraid」という2つの組み合わせをすでにメニュー化されているとうかがいました。体験者の方には「トリートメント+Hydraid」をご提案されたということですね。実際に施術してみて、どのような効果を実感されましたか?

歳嶋:広がりを抑えつつしっかりとツヤを出すことができました。体験者の方は、これまであまりサロンでトリートメントをしてこなかったそうですが、それって「あまり効果がない」ことや、「効果がすぐになくなってしまう」ことの裏返しだと思うんですよね。 その点、Hydraidを使うとトリートメントやカラーの持ちもよくなるので、自信を持ってお客さまに薦められます。そうして1か月後に周囲の人から褒められれば、お客さまは感動して、また来店してくれる。これは「お客さまを定着させる力」につながりますし、その髪を見て、「どこのサロンに行ったの?」と興味を持ってくれる方がいるかもしれません。そういう意味では、「お客さまを呼ぶ力」にもなり得ますよね。

薬剤浸透時間というアイドルタイムをマネタイズすることが可能に

北原:Hydraidを導入したことで、ビジネス面でのインパクトはいかがでしたか?

歳嶋:メニュー料金としては、当初は1,000円ほどで気軽に受けていただくことを考えていました。しかし、これでは希望するお客さまが多すぎて順番が回らなくなってしまう。世の中にない高い価値のある施術ということもあり、現在はカラーのお客さまは20分施術でプラス4,000円、トリートメントの場合10分施術でプラス2,000円でご提供しています。現在は毎月約150人のお客さまが体験されています。

これまでカラーなどの浸透時間は、美容業界にとってアイドルタイムでした。その時間を有効活用すべく、たとえば手のマッサージをするとか、サロンごとにあの手この手でサービスを提案しています。そのアイドルタイムが、Hydraidによって料金をいただける時間になるというのは、経営者からするとかなり大きなインパクトがありますよね。

Hydraidはどんな髪質の人に合う? スチーマーとの違いは?

北原:ウェビナー参加者の方から質問がきていますので、ここでいくつか紹介していきたいと思います。

Q:どんな髪質の人に「Hydraid」を使っていますか?

歳嶋:どんな髪質の方にもHydraidは有効だと思いますが、とりわけ、髪の毛が硬い人やクセで広がりやすい人、エイジングによって水分量が足りなくなってきている方に薦めています。

Q:スチーマーとは何が違うのでしょうか?

歳嶋:スチーマーも薬剤の浸透を促進させる効果が期待できますが、Hydraidは薬剤と組み合わせることなく、単体で使っても髪を健やかに保つことが期待できます。

それともうひとつ、スチーマーは人の手で当て続けなければならないのに対して、Hydraidはそのまま置いておくだけでいい。これも大きな違いではないでしょうか。置いておくだけで売上が立つわけですから、ロボットを雇っているようなイメージで、とてもコストパフォーマンスがいいですよね。

Q:最も効果を感じた施術は?

歳嶋:カラーリングですね。MINX青山店ではカラーの浸透時間を20~30分取っていますが、20分間Hydraidを当てると、髪の質感が劇的に変わりますから。仕上がりはツヤが出て、指通りが良くなり、クセ毛の人のクセは収まってくれます。人それぞれではありますが、いつもの施術と比べて痛みが少ないという声も耳にします。

Q:特に印象に残ったお客さんの反応は?

歳嶋:クセ毛のお客さまに一度無料でHydraidを体験してもらったことがありました。そのお客さまが再度来店した際に、今度は有料で薦めてみたところ、「やらなくていい」と。でも3回目に来店した際、「Hydraidを使わなかったら髪の調子が悪かった。やっぱりまた使いたい」と自ら希望してくれたんです。前々回に行った施術をお客さまのほうから再度希望されるなどということはめったにありませんから、「それほど効果を実感できるのか」とあらためて感じましたね。

北原:「いつもの施術と比べて痛みが少ない」という声もよく耳にするとのことですが、地肌に良い影響があるというのは感じていらっしゃいますか?

歳嶋:自分自身で使ってみた際にも、カラーリングの染みが軽減される印象はありました。美容と医療は近づいてきている部分があって、サロンは単に髪の毛をきれいにする場所から、生き生きと過ごしていくためのケアをする場所に変わりつつあると感じています。髪の毛はもちろん頭皮までケアできるようになれば、お客さまはもっとサロンに来たくなるでしょうし、そこに新しい価値が生まれるのではないでしょうか。

美容室で、髪や頭皮のケアまで。Hydraid導入によって見えた未来

北原:それでは最後に、理美容業界の展望について、また、最新テクノロジーとの出会いによってアップデートされた部分などについてお聞かせください。

歳嶋:「お客さまの文化になる」、つまりひとりのお客さまに長く寄り添うことを掲げているMINXとしては、髪や頭皮のケアには美容師が積極的に取り組むべきだと考えています。

カットやデザインはまだまだ人間じゃないとできませんが、髪の質感を良くしたり、コンディションを整えたりするところは機械に任せてもいい。そうすることで、美容師のカットがより活きてくる。そんなふうに、新しいテクノロジーと美容師の技術を組み合わせてお客さまに価値を提供する時代が、すぐそこに迫っているのではないでしょうか。

北原 :髪の毛をスタイリッシュにデザインするのは当然で、これからは、髪の毛のコンディションからプロデュースする場所に変容していくということですね。Hydraidも「美容室は、髪と地肌をいたわる場所へ。」というコンセプトを掲げて、新しい文化を創造していきたいと考えていますので、お手伝いができれば嬉しいです。

歳嶋建国 (MINX取締役 / ディレクター)
2000年MINX入社。取締役として人事や教育、商品開発などのほか、青山店でディレクターとしてサロンワークに従事。『KAMI CHARISMA(カミカリスマ)東京』で、2020・2021の2年連続一つ星を受賞するなど、コンテスト受賞歴、メディア実績も多数。『東京コレクション』ヘアディレクションも行うなど、幅広く活動している。
北原成憲 (マクアケ 専門性執行役員 / R&Dプロデューサー)
2015年マクアケ入社。大手企業の新規事業プロデュース部門「Makuake Incubation Studio(MIS)」の立ち上げを行い、企業の研究開発を起点にした新商品プロデュースや、新規事業創出のための新たな仕組みづくりを推進。Hydraidにも初期から携わる。グッドデザイン賞、iF DESIGN AWARDなど受賞多数。法政大学キャリアデザイン学部兼任教員。
MINX 青山店

〒107-0061

東京都港区北青山3-5-23 吉川表参道ビル2・3・4F

Tel:03-3746-2722

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